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中原中也に出会う

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山口2日目。

ホテルを出てすぐに向かったのは、山口の最西端、下関。港の対岸には、北九州の街が見えるほどの距離で、街並は昔の建物などがそのまま残ったレトロな雰囲気のものが多い。旧英国領事館の建物や、旧秋田商会ビルという、現存する最古の鉄筋コンクリート造のビルなど見学する。秋田商会ビルは、中に入ってみると、広々とした和室の大広間があるのに、窓飾りなどは洋風で、和洋折衷の大正ロマンを感じさせる建築。現在は入ることができなくなっていたが、屋上庭園もあるらしい。

午後には山口市内に戻って、中原中也記念館へ。「日本のダダ」という企画展を見るのが目的。最近、DADAが色々なところで注目されているのを見かけるが、まさかここで見られるとは。初めて知ったのだが、中也もダダに影響されていたとのこと。日本のダダの中心人物として、村山知義さんに焦点が当てられていたが、彼は童画家として知られていることのほうが多いのではないだろうか。

その後、「山口情報芸術センター」へ。前から斬新な建築物だと思っていたが、磯崎新さん設計の建物ということを最近知る。中で行われている催しも一風変わっていて楽しめるし、何より図書館が充実している。ワークショップや映画上映、カフェなどもあり、もし自分が山口にすんでいたら、きっと暇を見つけて通ってしまいそうな場所だ。そこでも中也の詩からインスピレーションを受けた映像作品などが流れていた。そういえば、今年は中也生誕100年なのだ。中也の詩を、改めてきちんと読んでみたくなった。

その施設内で、もうすぐ上映される日本映画特集の予告を流していた。その一つ、「カミュなんて知らない」という映画を見て、舞台が自分の卒業した大学であることに驚く。通ったキャンパスはもちろん、自分が所属していたサークルの練習場所まで何度も出てきたのだから。

by blossoms_0606 | 2007-01-04 11:34 | イラストレー ション/アート

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