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本は旅する

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先日、年に2回ほど行われる【一箱古本市】という催しへ向かうべく、谷中まで出かけてきた。谷中では、ちょうど【谷中芸工展】という催しも同時に行われていたらしく、根津の駅を降りると、午前中から地図を片手に道を歩く人々の姿が見られた。

【一箱古本市】は、いくつかの会場に分散されて出店者の店が並ぶので、それぞれを順番に見て回る。最初に立ち寄った会場でいきなり欲しかった文庫本を100円でみつける。この先見て回っても100円よりは安いことはないだろうと思い、即購入。その後、また欲しかった文庫本を発見。300円也。少し迷う。その後、友人が出店しているということを聞いていたので、その会場を目指す。

友人の店はお寺の境内にて出店していた。着いてみると友人は店頭におらず、聞くと近くの店を回っているところだという。それでは後回しにしようかと、別の店を見て回る。境内に出店されている店々には、残念ながらめぼしいものは見つからなかった。

また別の会場へと移動。この催しは若い人が多く来るのかと思いきや、意外と中高年の方々が多い。重そうな一眼レフを首からぶら下げた初老の男性なども見られる。谷根千と呼ばれるこの地域は、そういう地域なのだろうと推測する。最近は若者向けの店も増えて来て、活気のある街になっているようだが、お寺や墓地などが点々とし、昔からの住人が多い静かな下町というイメージがある。

途中、若干道に迷う。まっすぐか、右へ曲がるか。ちょうど後ろから来た年配の夫婦、友達らしき3人組も、同じように角にて立ち止まる。「あれ、こっち?」「いや、こっちか?」「前にもこのあたりで迷ったよ」などと交わす会話を聞き、私も地図を見ながら一緒に考える。視線の先から、法被姿の地元の住人らしき男性が自転車をこぎこぎやってきたかと思うと、「古本市はあっちだよ!」とさわやかに指差し告げてすーいと去って行く。皆でなるほどと頷き合い、そちらへ歩き出す。知らない者同士のはずなのに、知り合いのような空気がうまれた。

一通り会場を回った後、友人の店までまた戻る。今度は友人を見つけた。大きくなったお腹をさすってもらいながら、久しぶりの会話を交わす。その後、友人の店にて3冊ほど購入。その中の一冊は、別の共通の友人が出品したものだと聞いて、縁を感じる。彼女が大事に読んだであろう本が、今度は私の元へやってくる。

この日、何冊の本が新しい持ち主のもとへと旅していったのだろうか。その中には、何度目かの旅を経験している本もあるかもしれない。段ボール一箱分のスペースで出店できるこの古本市に、我が家にしばらく眠っている本達も、いつか旅に出させて見ようかと思った。これから古本市がいろいろなところで開かれる。またふらりと出かけてみようかと思う。

by blossoms_0606 | 2007-10-16 20:38 | 日常

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