人気ブログランキング | 話題のタグを見る

焼菓子の誘惑

焼菓子の誘惑_a0021649_18105366.jpg

秋が深まってくると、オーブンを使っての焼菓子作りが無性にしたくなる。といっても、レシピ本などを開いて、凝ったケーキやタルトなどを作ることはまれで、大抵作るのは、何度も作ってレシピや材料の分量も暗記してしまったような、自分にとっての定番の焼菓子が多い。

先日は友人の誕生日のプレゼントにと思い、パウンドケーキとクッキー2種を焼いてみた。クッキーは普段あまり焼かないのだが、先日ある本で読んだレシピがとても簡単で魅力的だったので、挑戦してみることに。アイスボックスタイプと呼ばれるクッキーで、型抜きクッキーのように、生地を綿棒で延ばして一つ一つ型を抜くのではなく、直径3センチくらいの棒状にした生地を、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めて、その後1センチほどの輪切りにしたものを焼くというものである。冷蔵庫で冷やすのは、グルテンの生成を押さえて、さくさくとした口当たりにするのが目的らしい。挑戦してみると、拍子抜けするほど簡単で、これはこれからの定番焼菓子レシピに、早速加わりそうである。最後に生地の周りに卵白をぬって、グラニュー糖をまぶして焼いてみたところ、見栄えも良く、仕上がりも上々の出来だった。

焼菓子は、少し日持ちもするので、友人などにプレゼントするのにも向いている。そして、その人に向けての包装紙やリボンなどを考えながら包むのもまた楽しい。焼き菓子の出来が、想像していたよりも良い仕上がりになったのでなので、箱に入れたセットを二つ作り、一つは誕生日を迎えた友人のため、一つは実家の母へ向けて郵送する。

郵送した翌日、早速母から電話がある。わざわざ凝った包装までして郵送したのは初めてだったので、どこかで買って来たものかと思ったと言われる。「こんなこと、良くしているの?」と聞かれ、「ときどきね。」などと答える。

そもそも、私が焼菓子を作るのが好きなのは、この母が小さいときから、頻繁に手作りのお菓子を作ってくれていたからだ。玄関をあけると、バターと卵の甘い匂いがして、手を洗うのももどかしくつまみ食いなどしていた。母の焼いたパウンドが何よりも好きだった。母のもとで20年以上働いていたナショナル製のハンドミキサーは、今は私の台所で、未だ現役でせっせと動いている。

by blossoms_0606 | 2007-10-29 17:33 | 日常

<< 歩こう、動こう。 川岸に見えたオレンジのあかり >>